保育園や幼稚園までは遊びがメインだったおうち時間。小学校へ入学すると本格的にお勉強が始まりますが、「家ではどのくらい勉強したらいいの?」という疑問が出てきますよね。さらに、他の子たちがお家でどのくらい勉強しているのかも気になるところ。
ここでは小学生の家庭学習時間のデータと、適切な学習時間、そして学習する際の注意点をお伝えします。
ぜひ参考にしてみて下さい。
<学年別>宿題にかける平均時間のデータ
学研の「小学生の日常生活・学習に関する調査」(2017年8月調査)によると、宿題をする時間は下記の通りになっています。
学年 | 平均時間(週) |
1年生 | 2時間22分 |
2年生 | 2時間45分 |
3年生 | 2時間51分 |
4年生 | 2時間58分 |
5年生 | 3時間19分 |
6年生 | 3時間06分 |
全体 | 2時間54分 |
データは週の合計となっていますが、平日5日間で宿題をしているとして、5で割ると下記になります。
学年 | 平均時間(平日1日あたり) |
1年生 | 28分 |
2年生 | 33分 |
3年生 | 34分 |
4年生 | 37分 |
5年生 | 40分 |
6年生 | 37分 |
全体 | 35分 |
学年によって、だいたい30分から40分であることが分かりますね。
みんなの家庭学習時間はどのくらい?
ベネッセの「第2回子ども生活実態基本調査報告書」(2009年)によると、下記の通りになっています。
平日の家庭学習時間(塾や予備校を除く)
時間 | 答えた人の割合 |
ほとんどしない | 5.4% |
15分~45分 | 43.8% |
1時間~1時間半 | 37.9% |
2時間~2時間半 | 8.1% |
3時間・3時間以上 | 3.8% |
無回答・不明 | 1.0% |
幅はありますが、15分~1時間半が大半を占めていますね。このデータには宿題にあてる時間も含まれている可能性が高いので、「宿題だけ」「宿題+家庭の学習1時間未満」の子が多いのではと推測されます。
適切な学習時間とは
では小学生の家庭学習時間はどのくらいが適切なのでしょうか。
よく目にするのが「学年×15分」です。
学年別に見てみると下記のようになります。
学年 | 時間 |
1年生 | 15分 |
2年生 | 30分 |
3年生 | 45分 |
4年生 | 1時間 |
5年生 | 1時間15分 |
6年生 | 1時間30分 |
この家庭での学習時間。「長くできるなら長くした方が良いんじゃないの?」と思いませんか?3時間でも4時間でも、時間に余裕があるからやらせたいという方がいらっしゃったら、それは違うようです。
日本の教育者として有名な陰山英男先生のお話によると、小学生は1日の勉強時間が2時間を超えると、成績が急激に落ちるというデータがあるんだそうです。4時間を超えるとさらに落ちるとのこと。
小学生の集中力は長くは持ちませんから、短い時間で効率よく学習することが大切なのですね。
では、短い時間で効率よく学習するために、どのようなことが大切なのか次からお伝えします。
効率よく学習するには
環境を整えてあげる
子どもは本当に周りのことが気になってしまう生き物ですよね。子どもが学習する際は、下記のことに注意しましょう。
- テレビは消しておく
- 集中している時に話しかけない
- 子どもが勉強したいと思った時にすぐに始められるよう、学習スペースは片づけておく
- 鉛筆や消しゴムはすぐ手の届く場所に配置しておく
- 教科書やドリル等の学習本と、漫画等の娯楽本を一緒に置かない
無理にさせない
集中したら10分で終わる内容も、集中できない状態だと30分も1時間もかかってしまいます。平日はほとんどの子が夕方に学習時間をあてているかと思いますが、疲れているようだったら休ませてあげましょう。また、頑張って取り組めていたとしても、15分程度で一度休憩をはさむことで脳が回復し、休憩無しで学習しているよりも効率がよくなりますよ。
低学年は学習の習慣化を目標に
子どもの教育について日々調べていると、こんな話をよく目にします。『東大生は子供のころから、親に「勉強しなさい」と言われなかった。』と。
ウチの子は言わなきゃやらないので、言うしかありません!
という方、多いのではないでしょうか?!
しかし親にやれと言われたらやる気が失せるのは、子供あるあるですよね。成長するにつれて反抗期に入り、親が言っても言わなくても勉強しない・・・なんてことになるのは避けたいところ。そこで低学年のうちに、家庭学習を習慣化させておくことで、子供が自ら勉強してくれるようになる事が大切なのです。
毎日少しの時間からで大丈夫です。出来れば1日の中の同じ時間帯・タイミングで机に向かうことを習慣付けていきましょう!